「深さ方向応力分布グラフ作成モジュール」使用事例
NOCPACは、表面下応力計算結果をCSVファイルとして出力しますが、一定深さ毎にX-Y面上の応力が出力されるため、深さ方向の分布を得ることが、厄介でした。Ver1.4から、「深さ方向応力分布グラフ作成モジュール」が同梱され、この作業が簡単にできるようになりました。
ここでは、NOCPAC解析事例c1を採り上げ、「深さ方向応力分布グラフ作成モジュール」を使用し、理論解のわかっている深さ方向τyz分布作成事例について記載します。
事例c1では、球と球の接触を採り上げていますが、内容説明は割愛させていただきます(解析事例c1の頁をご参照ください)。
【面圧メッシュ】 0.8×0.8mmの正方形領域を40分割し、幅0.02×0.02mmのメッシュを作成しました。
従って、要素数は40×40(ノード数は41×41)のメッシュとなります。
【応力メッシュ】 メッシュは、x方向、y方向、z方向とも、0.01mmの等間隔で作成しました。
x方向:1.5mm〜2.0mm(節点数51)
y方向:-0.5mm〜0mm(節点数51)
z方向:0.01mm〜0.2mm(節点数20)
<解析結果>
1.深さ方向τyz分布
最大τyzが発生する位置を通るように深さ方向τyz分布グラフを作成することを目的とします。

図1 深さ方向τyz理論解 図2 深さ方向τyz分布(NOCPAC;x=2mm, y=0.31mm)
図1は理論解で、岡本純三「ころがり軸受・ころ軸受の動的負荷容量 --Lundberg-Palmgrenの詳解--」の図1.5/3を掲載したものです。b/aは接触楕円長さ長径と短径の比で、点接触の場合b/a=1です。
図2は、NOCPAC解ですが、ピークを捉えることを目的としているため、図1と比べて深さ方向計算領域が少なくなっています。また、メッシュ粗さの問題から、τyzのピーク位置と全く同じ位置のものではありません。すなわち、事例c1の表2のLP欄記載のように、最大τyz理論値は、x0=接触点中央(x0=2mm),
y0=0.311mm, z0=0.129mmの位置で発生し、その値は763(MPa)ですが、事例c1で、これに一番近いメッシュは、x=2mm,
y=0.31mmであり、xは一致しますが、yは0.001mmずれており、この位置で深さ方向分布を「グラフ作成モジュール」で作成したものです。なお、「グラフ作成モジュール」では、応力値も出力され、その値は表1のようでした。
表1 深さ方向τyzの値

表1では、τyz最大値はz=0.13mm位置で発生しており、その値は754MPaでした。この値は事例c1の表2の値と同じですが、ピーク位置にメッシュがないため、理論解763(MPa)と比べて若干異なっています(誤差1%)。
「深さ方向応力分布グラフ作成モジュール」の入力画面は、図3のようで、応力計算結果のファイル名称、X,Y座標値、z方向分割数を入力して、「グラフ作成」ボタンを押すだけで図2,表1の結果が得られます。
図3 「深さ方向応力分布グラフ作成モジュール」の入力画面

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